パパラギ横浜店 ブログ

広報部撮影手帳

アンモクチとケイシキチ

 

伊豆半島では熱海桜や土肥桜が咲き出し、河津桜、ソメイヨシノと続きなんと1月から4月までどこかしらで桜が咲いています。
そんな桜のリレーも折り返しを迎えるとスタッフの間ではくしゃみが止まらなくなります。花粉症シーズン到来ですね。
あんなに配らないで取っておけば良かったのにね、パパラギティッシュ。
花見もしていないし、花粉症でも無いですが言わせてください。春なんですなあ〜。
ちなみに今回は社員研修なんですなあ〜。

 

パパラギっぽさを撮る

この時撮影したパノラマ画像はパパラギ公式インスタにて公開中です

「あの素人っぽさがみんなにウケるのかなあ」
スタッフが和気藹々と集合写真を撮っている時にあるスタッフがポツリともらした言葉です。
不思議なことに「社員研修」は綺麗な海やリゾートツアーの様子よりもなぜかお客様からの注目度が高いビッグコンテンツです。
パパラギの雰囲気を紹介するにはもってこいの機会なのです。
「パパラギっぽさ」をなんとか写したい。でもそれは「素人っぽさ」のことなんでしょうか?

 

真面目にやってます、社員研修

各スタッフが割り当てられた役割の準備をして当日を迎えます

社員研修の二日間は無上のコンディション 他にダイバーの姿はほとんど無く、潜りに来ないなんてなんとも勿体無い

今回の社員研修はOW講習、PPB講習、DRS講習、富戸のんびりツアー、ダイブスキルクリニックをそれぞれチームに別れスタッフ同士で参加し、内容や手順をブラッシュアップするというもの。二日間で4ダイブ、その水面休息ではパニックダイバーへの対処、水面で反応のないダイバーの対処のトレーニングも行いました。初日の夕食前にはダイビング器材のお勉強。

OW講習を見せる栗原インストラクター インストラクターの何気ない所作にある深い意図を解説しながら進めます

あちこちで一斉に各プログラムが始まる。これだけの人数のインストラクターが一斉にプログラムの改善を行なっているということです。

同時にインストラクター個人のスキルアップも。全員プロで行う講習風景は壮観です。

万が一のときのスキルも、インストラクターは手本になれる精度が求められます。

自分を助ける仕事道具であり、同時にフィールドで使うおもちゃでもある器材。新しいことを知れて楽しいはずです。

いわばインストラクションと器材の知識のアップデートの二日間といったところ。
この積み重ねがパパラギの安全の礎にあります。
安全に関するマニュアルの分厚さ、各カリキュラムごとにある手順書のきめ細かさ、それを頭に入れて自然と体が動くようになるまで浸透させる努力。どうですか?ちょっとプロっぽく見えてきましたか?笑

海を安全に楽しむためにはインストラクションや器材の知識は我々の大いなる武器になり得ます。
日々武器を磨き、手順の精度を上げる
これはとても大切なことです。

シリコンの作りの秘密を1アクションで表す練習です。インストラクターは伝える名人。何が言いたいか、聞こえてきますよね?

やってることは真面目なのに、何で愉快に見えるんでしょう?

 

「パパラギに哲学を感じたんです」

そんな「パパラギっぽさ」を考えさせられた2つのエピソードがあります。
一つは社員研修のほんの1週間前のこと。パパラギの安全体制の特徴の一つでもある「プラチナダイバーコース」の撮影にて、モデルとしてご協力いただいたお客様の言葉でした。

人生の先輩として、様々見てきた方の言葉の重みを感じていました。

撮影の終わりにインタビューをさせていただきました。
その中で、なぜパパラギを選んだのか?という話題の中でのこと。
「パパラギに哲学を感じたんです。ホームページを見てこのショップは芯がありそうだと思いました。電話をかけて対応してくれたスタッフの声を聞いて間違いなさそうだと。実際お店に行って他のスタッフに会ってそれは確信に変わりました。海で様々なスタッフに会うとそれは驚きに変わりました。どのスタッフにも変わらない安心感があったんです。ちょっとしたトラブルがあったら普通うろたえるでしょ?でもパパラギのスタッフは安心感が揺るがない。」
スポーツの指導のお仕事をされていた経験から、それが並大抵の事ではないと、技術では伝えきれない部分が共有できていることに驚いたとおっしゃっていました。

 

「ここならやっていけそうと思えました」

もう一つはなぜパパラギに居続けられるのか?という話。
泳ぎが苦手なままライセンスコースにチャレンジする方もいます。気がつけば1年で100ダイブするまでのダイバーになっていました。
どうして続けられたのでしょう?
「きっかけは娘の紹介で始めました。講習中は怖くてもし出来なかったらせっかく買った器材は売れるのだろうか?なんて考えていました笑。海に行くにつれて、ああ、ここならやっていけそうと思えました。今では藤田さんにもう来ないでと言われても海に来ちゃうと思います。」

一方で、社員研修の夜には若手スタッフにインタビュー(事情聴取?)を行いました。

着実に経験を増している4人。本当ならもう寝るだけの4人。快く話してくれました。

転職組3人、新卒1人。入社に至るまではそれぞれでしたが、意外な共通点が。
「楽しそうだから入ってみたけど、やってみたら大変なことも多かった。当たり前だけど先輩スタッフはそれを見せなかったから」
それでもここまで続けて来れているのはなぜか?それぞれ言葉は違えど、職場の雰囲気や、スタッフのおかげという答えでした。
「前職は休日に職場には近づきたくないし、職場の人にも会いたくない。仕事の事はなるべく考えたくなかった。でも今は休日にスタッフと海に行ってるので前と全然違う。」
「好きが理由でやるなら絶対にやった方がいい。」

講習料金が安いからとか、会社の大きさとか、
給料が良いからとか、技術を学んで転職を考えるとか
「ここならやっていける」と思えたのは、そういう外から見て分かる理由ではないようです。

 

アンモクチとケイシキチ

マニュアルや手順化できる物というのは伝えるために形にできる物です。
今回の社員研修でいえば、お題目は全て形になっているものを点検し、精度を上げるもの。つまり形式知を伝えあったように見えます。
形式知というのは便利なもので、紙に書いて出せるのでいつでも外に持ち出せます。すぐに真似が出来ます。いずれAIが取って代わるものかもしれません。技術を並列化するためにはこんな便利なものはありません。

一方で暗黙知は個人の経験や予測といった形に出来ない技術のことです。伝えようとしても伝わらないので真似が出来ません。外に持ち出せません。これはある個人の特異な能力のように見えます。「とても同じようには出来ない」と違いを鮮明にします。
暗黙知を組織に置き換えたら、それは社風や文化を指すのでしょう。
伝えたい形式的なことは中々浸透しないのに、気づけばパパラギっぽくなっているあれは伝えようとしなくても伝わっちゃうんだから仕方ない。研修といえど、滲み出ちゃうんだから仕方ない。
それが前述した「安心感」や「ここならやっていける」の正体かもしれません。
どこかの誰かがパパラギの膨大なマニュアルや手順を根こそぎ真似したって、そこに「安心感」や「ここならやっていける」とはならないでしょう。
だってPADIが決めた世界基準に則って水中に入るんです。世界規模で並列化された商品を提供しているんです。
ライセンス講習なんてどこも同じはずですよね。
それでも違いがあって選ばれるのは、形に出来ない何かが圧倒的に違う証拠です。

「素人っぽく」見える?
それがパパラギという集団の深みの入り口かもしれませんよ。
他じゃ真似できないですもんね。

 

禁断の物欲斡旋コーナー

春といえばなんか分からないけどなんか欲しい季節。
知ってます?使わないのを分かってるのになぜか手帳を買ってしまうのは春のせいらしいですよ。
だから安心して物欲に正直になりましょう。
ダイビング業界は3月が年度始まり。各メーカーの新商品の顔ぶれが揃いました。新しいカタログはご覧になりましたか?
今が一番楽しい季節ですね!

前回に続き、今回もマスクの紹介です。
TUSAのINOという新作マスクです!
https://tusa.net/product/mask/m1011.html

前回全部見えるゼンシーをご紹介しました。
一つだけ謝らなくてはいけません。
ゼンシーは確かに驚きの視野でおすすめのマスクなのですが、ちょっとばかしシリコンが広いんです。
人によってはシリコンが余ってしまい、お顔に合いにくいこともありました。
あ〜あ、ゼンシーよりちょっと小さいフレームレス一眼マスクがあったらなあ〜。シリコンのフィットは抜群なので作りは変えずに少し小さいのが出たらなあ〜。

出ました。小さいの。
ゼンシーより小サイノだからイノ、だからINOです。
本当デス研修デ習イマシタ。

ほぼゼンシーと同じスペックで小振のマスクです。
視野角はゼンシーほど広くはないかもしれませんが、最先端のフィッティングテクノロジーとストレスフリーな視野をあなたの手のひらに。
近日パパラギ各店にモニター品が届く予定です。
スタッフも研修後で語りたくなってますので、お時間ある時にぜひ財布の紐を解いた上でスタッフをつついてみてください。